インプラントとは「歯が無くなってしまったところに人口の歯を植えつける」治療のことです。
入れ歯のように取り外して清掃する必要はありません。
それに、従来のブリッジのように両隣の歯とつなぐ必要がないため、健康な歯を削ってしまう必要もありません。自分の歯と同じように丁寧なハミガキをしていただき、定期的に来院し、ケアを受けていただくことにより、長期間使用することが可能になります。
インプラントなどの歯科治療技術は日々進化しています。
そうした技術の進歩により、現在では、より安全・安心で確実な手術法が確立され、従来の技術では治療できなかった患者様の治療が可能になったり、インプラント手術自体のリスクも軽減されてきています。
こちらでは、当院でも取り入れているそうした技術についてご紹介します。
再生医療とコンピュータの発達で、現在ではかなり安全で確実なインプラント治療を行うことができます。
【1】診断と治療計画
・レントゲン、CT撮影による画像処理
レントゲンだけでなく、CT撮影を行い、そのデータをコンピュータを用いて画像処理を行います。3次元的な画像を元に骨密度や骨の厚み、血管・神経の走行を立体的に把握し、より確実で安全な治療計画を策定します。
・サージガイドの作成
診断により得られたシミュレーション通りに実際の手術ができるよう、精密なサージカルガイド(手術時に口の中で使用する型)をコンピュータを使用して作成します。
勿論、出来上がった計画を元に十分な説明を行い、ご理解と承諾をいただいた上で手術を実施します。
【2】インプラント埋入
純チタン製の小さなネジのような形状のインプラントを局所麻酔であごの骨に埋め込みます。骨の量や骨密度等に難があり、以前は埋入できない状態であっても、最新の技術により埋入が可能になってきています。
【3】インプラントと骨の結合を待つ
インプラントと骨がくっつくのを2~6ヵ月間待ちます。この期間、必要ならばインプラントの上に仮歯を入れておきますので、日常生活に支障はありません。
【4】上部構造の製作
ここで人工の歯を装着します。アバットメント(歯の土台)装着と冠(被せもの)を製作し、お口に装着して完成です。
【5】装着後のメンテナンス
人工の歯ができて噛めるようになった後も、定期的な検診とメンテナンスにより、いい状態を維持することが大切です。患者様にもよりますが、手術後まもなくは2~3カ月に一度程度、落ち着いた後は半年に1度程度のメンテナンスをお勧めします。
基本的に上部構造はセラミックなどの審美的な材質を用いています。前歯の領域で金属を全く使わず、セラミックやジルコニアを用いて治療をすることも可能です。また、歯だけでは審美性を達成できないケース、例えば歯を失ってから時間が長く経過し歯肉や骨が痩せてしまっている場合には、歯肉の調整を必要とすることがあります。
持病がある方、歯を失った場所の骨が痩せている方、様々なリスク要因はありますが、総合的に判断させていただきますので、インプラントのオペによって重大な合併症を引き起こしたことはなく、安全な歯科治療と言えると思います。
私の所属する学会、スタディグループでの認識として一般に使用されるインプラントの表面性状であるチタンの耐久性は40~50年と言われているようです。これはあくまで一つの目安ですが、この結果を踏まえて適応年齢を考えています。
インプラント治療でかかった費用は医療控除の対象となり、税務署への簡単な確定申告でお金が戻ってきます。
インプラント等の治療費を掲載する際には、費用負担軽減のためにも、ぜひこのことを念頭においてお考えください。
これを医療費控除といいます。
本人の医療費のほか、家計が同じ配偶者や親族の医療費も対象になります。
自分自身や家族のために医療費を支払った場合には、支払った医療費のうち一定の金額の所得控除を受けることができます。
医療費の領収書などを確定申告に添付するので、領収書等は大切に保管しておいてください。
(原則として再発行は出来ません)
(支払った医療費-保険金等で補填される金額)-(10万円と総所得金額等の5%のいずれか少ない金額)=控除額
・所得税率は所得が多いほど高くなりますので、高額所得者ほど還付金は多くります。
詳しくは、「国税庁タックスアンサー」をご覧ください。